ブログの顔出しについて、2008年頃からブログを書いている私の見解を記します。
また顔出しに関しては会社経営と同じだと思っているので、それに対し掘り下げて書いていきます。
私がブログを始めた2008年頃は、顔出しするのは本当に一部の人達だけでした。
資格職や専門職などの『本業に誘導したい人』が顔出しするだけで、個人が出すなんて異色という感じでしたね。
あれからかなり時代が変わり、現在では顔出しする人も相当に増えてきましたが、顔出しに対する私の結論は『アリだと思う。ただしリスクヘッジすべき』といったところです。
以下ではそんな、
『ブログの顔出しは会社経営と同じ』
『顔出しはアリだがリスクヘッジが必要』
などについて、詳しく書いていきます。
ブログにおける信用の大前提
最初に、ブログにおける信用について簡単に書いておきます。
大前提として理解すべきことが、『顔出し=信用ではない』ということです。
『顔出しすることが信用』『出さないと信用されない』と考える人も多いみたいですが、それは完全に間違いですよ。
ブログにおける信用は『内容』です。
顔出ししていても、内容がダメだったら信用なんてされません。
例えば顔出しブログの人が役に立たない情報ばかりを発信していたら、そのブログは見なくなるでしょうし、検索からそのブログに入ったとしても『その顔』を見た途端に離脱するのでは?
このように、『出せばいい』というものではないですからこれは理解しておきましょう。
これに関しては、ブログ運営の大前提でありながら、勘違いしている人が多い部分です。
近年では『顔出ししていない人は信用できない』と訴えるインフルエンサーもいますから影響されやすいですが、重要なのは内容ですから、そこを捉え違わないことが肝心です。
ブログの顔出しが会社経営と同じとは?
ここからは、ブログの顔出しが会社経営と同じ理由についてです。
個人が信用の対象になる
まず顔出しをした場合、信用の対象は『個人』になります。
これは会社経営でも同じで、会社も信用の対象は『法人そのもの』です。
つまりユーザーは『その人その法人』を信用しているから商品を購入するのです。
これが『顔出しブログ』という仕組みであり、会社経営と同じ部分です。
本質的には『商品は自分自身』
つまり、本質的には『商品は自分自身』ということです。
アフィリエイトサイトの場合、商品はサイトや文章になりますから、セールスライティングこそが決め手となりますよね。
一方で顔出しブログの場合、もちろんセールスも大切ですが、それ以上に『この人だから』という信用によって売買が成立する部分が大きいです。
例えば近年ならば、有料noteやその他サービスを売るインフルエンサーも多いと思います。
これも『その人だから』という理由で買いますよね。
これも会社経営と同じ部分です。
つまり顔出しブログをした場合、『あなた』というブランドによって全てが成り立つことが前提になります。
『この人のブログだから』『この企業の商品だから』という理由で選ばれる完全なファンビジネスです。
顔出しブログをする場合にはこの部分の理解がとても重要になりますよ。
顔出しブログは事業・匿名ブログは資産
顔出しブログは事業、匿名ブログは資産に分けることができます。
例えば会社も事業ですよね。
基本的には『物を売って利益を上げる』という仕組みのはずで、これはブログも同じです。
そんな中顔出しブログが事業になるのは『自分が商品であるため信用第一だから』です。
つまり会社と同じで、信用を失ったらすぐに崩れてしまうのが顔出しブログのデメリットです。
一方で匿名ブログは市場第一だからこそ資産に分類できます。
つまり、信用はそこまで関係しないため『評価』には影響しないということです。
その代わり、市場(ブログの場合変動)があったら資産価値を大きく失うことはもちろんあります。
このように、ブログで顔を出すという行為は、『会社経営をすること』とほぼ同じです。
つまりそれだけ、重い信用を担うということです。
あなたがブランドであり商品になる訳ですから、顔出しするのなら、そのリスクも十分に承知した上で臨んだ方がいいかもしれません。
・顔出しブログは会社と同じ
・自分がブランドであり商品になるため信用リスクがある
・ブランド価値を意識した発信が求められる
顔出しブログのメリット
ブログ顔出しについて『信用リスク』というちょっと怖い話をしてしまいましたが、もちろんメリットもたくさんあります。
変動の影響を受けにくい
まずは変動の影響を受けにくいことです。
顔出しブログは『信用第一のファンビジネス』ですから、原則的に市場は関係ない訳です。
つまり『大幅変動が起こってもファンの支持は変わらない』ため、検索からの流入は減るものの一定のアクセスは取れます。
これが匿名ブログの場合、変動によって壊滅的な影響を受けることもザラですし、そうなったら完全に資産価値はなくなります。
このように『変動があっても何とかなる部分』は顔出しブログのメリットです。
ファンビジネスであるため収益化しやすい
ファンビジネスであるため収益化しやすい、これもメリットです。
先ほども書きましたが、やはり顔出しブロガーの方が商品を販売しやすいです。
自分にブランド価値がついていますから、そのネームバリューだけで購入してくるファンも一定数いる訳です。
もちろん、内容が悪かったらファンが離れることは当たり前ですが、一方で、期待に応えられるような企画を次々と出せるようならば大きく稼げる可能性が十分にあります。
それに、あなたの外見が良いのならば『それだけでファンが増える』というのも顔出しの優位性です。
性別に関係なく、外見が良い人は必ず人気になります。
これも立派なファン獲得手法の一つなので、自信があるのならばそちらの方向で勝負するのもいいかもしれません。
SNS連動によるインデックスが早い
それから、SNS連動している方がグーグルへのインデックスも早い傾向があるため、これも大きなメリットですね。
あるインフルエンサーの方のブログを調査しましたが、狙ったであろうキーワードで、公開した当日に1ページ目に並んでいました。
これは、ツイッターやユーチューブなどのSNSと連動しているからできることです。
ちなみに、SNS一切なしの場合、検索でヒットするまでには3ヶ月~9ヶ月ほどかかります。
その期間中はアクセスも収入もない訳ですから、その点でも顔出しをして自分を売り込むことは大きなメリットといえますね。
・変動の影響を受けにくい
・ファンビジネスであるため収益化しやすい
・SNS連動によるインデックスが早い
顔出しブログのリスクとデメリット
一方で、顔出しブログにもリスクやデメリットがありますので、それについても紹介します。
個人としての信用を失ったら収入がゼロになる
『個人としての信用を失ったら収入がゼロになる』これに関しては何度も書いていますが、大切なことなのでより詳しく書いておきます。
例えば、『あなた』というブランドで『ブログ』『ツイッター』『有料note』『ユーチューブ』『有料教材』などを展開するとしますよね。
この場合、月収7桁~8桁くらいは狙えると思います。
しかしながらこのやり方、全て『あなた』というブランドであるため、万が一信用を失ったらすべてダメになります。
『信用喪失しないように注意すればいい』『ツイートには十分に気を配る』と思うかもしれませんが、喪失リスクはそれだけではありません。
例えば、『犯罪加害者になる』こんなことないと思うかもしれませんが、大々的に顔出しブロガーをしている場合、駐車違反程度でも話題になる可能性があります。
つまり、『何でもない一般人ならば実名報道されないレベルでも、有名な顔出しブロガーの場合されるリスクがある』ということです。
それに、リスクはこれだけでなく、『冤罪被害に遭う』『恋愛系やお金関係のトラブル』なども喪失リスクです。
要するに『有名人』という位置づけであり、何度も書いているように経営者と同じですから、『印象』が大切なんです。
そのため顔出しブロガーは、それが崩れるようなことをしてしまったら、全てを失う可能性を持っています。
発信内容に資産価値が付きづらい
『発信内容に資産価値が付きづらい』これは顔出しブログのデメリットです。
顔出しの場合『自分』というポジションで発信しますよね。
その場合どうしても、個人としての主張が強くなるため癖がある記事になりがちです。
もちろんそれが顔出しブロガーとしての役割や使命なので良いのですが、『ウェブ上の資産価値』という意味では難しい場合があります。
つまり、『個性的だからこそ一般受けしない』『時代の流れに左右されやすい』などの特徴を持っており、ファンには響くけど、『そうではない人に取っては魅力がない記事』になることもあり得ます。
一方で顔出しブロガーさんでも、資産になる文章を書く人もいますので、この辺はあなたの主張内容次第ではあります。
ただし『顔出し』という個性がある分、純粋なアフィリエイトサイトや匿名ブログよりかはどうしても資産になりづらいので、そこはデメリットと言えるでしょう。
資産ではなく事業であるため労働から抜け出せない
『資産ではなく事業であるため労働から抜け出せない』これも顔出しブログのデメリットです。
顔出しブログはファンビジネスであり事業ですよね。
つまり『お客様相手の商売』であるため、原則的には永久的に継続しなければならない訳です。
もちろん自分の意思で辞めることはできますが、それをすると収入が激減するリスクがあります。
一方でアフィリエイトサイトや匿名ブログは資産であるため、初めからページ数を限定した完成型を作れるなど、徐々に労働を辞められます。
要するに『顔出しブログが事業収入ならば、匿名ブログは株式等の不労所得に近い』ということです。
この点は大きなデメリットだと個人的には思います。
もちろん、『一生ファンビジネスを続けたい』というのならば問題ありませんが、それでもこういうものには流行り廃りが必ずあります。
なので理想は『どこかの時点でリタイアできること』ではないでしょうか?
その点で、顔出しをしてファンを集める手法は『今は良いけど時間の経過とともに辛くなる』という可能性もあるように思います。
・個人としての信用を失ったら収入がゼロになる
・発信内容に資産価値が付きづらい
・資産ではなく事業であるため労働から抜け出せない
私が思う、理想のブログ運営スタイル
ここまで、顔出しブログについて色々書いてきましたが、冒頭でも書いた通り私は顔出しに賛成です。
ただし『それだけでは危険なのでリスクヘッジすべき』と思うので、ここではそれを含めた『私が思う理想のブログ運営スタイル』について書いていきます。
答えとしては簡単で、
『顔出し又はキャラクターでブランド化し、ブログ・SNS・有料教材の販売といったファンビジネスをする』
『それ以外にも、匿名のサイトを複数保持・株式や不動産に投資をする』
ということです。
特に顔出しでやっていくのなら、匿名サイトにこそ力を入れた方がいいように思います。
これがあれば、仮にも信用を失うような事態があってもそのサイトの収益に変化はないですからね。
それから、これから顔出しを考えているのなら、『顔出しするのはSNSだけ』というのもアリかもですね。
例えば匿名サイトで既に実績があるのならば、その知識や経験をベースにツイッターで発信をして、『ツイッター上では有料note売る』に止め、記事執筆は匿名サイトに集中するというやり方です。
こうすると時間を有効に使えますし、やはりあらゆることへのリスクヘッジになります。
いずれにせよ、『顔出しだけ』『匿名サイトだけ』というのは危険な考え方です。
ビジネスに競争はつきものですし、ファンビジネスは人気市場です。
つまりそれらは、いつ崩壊しても不思議ではないということです。
なので、最大限の保険を作るように考えてみましょう。
顔出しするかどうかってそんなに重要ではなくて、大切なのは『どんな戦略を取るか』を考えることです。
何よりも『顔出し』という時代の流れに翻弄されないことも大切ですから、あなたにとっての正解を見つけられるように、市場を冷静に分析しましょう。
匿名が許された市場で顔出しに限定するのはリスクでありもったいない
最後に、賛否はあるかもしれませんが、ウェブという市場は匿名が許されています。
また冒頭でも書いた通り『身分を明かすこと=信用』ではありません。
なので個人的には、匿名性が許されたこの市場で、顔出しに限定してしまうのはハイリスクでありもったいないと思います。
会社でも、経営者が広告塔になるところもあれば、しっかり調べないと顔さえ分からないところもありますよね。
このように全ては戦略ですから、自分に合った方法を見つけてみましょう。